このマンガに描いたのは、遠い昔の出来事なのですが、
本当に印象的で。
大人にとって当たり前のことも、
幼い子にとってはとんでもないミラクルに見えるのですよね。
「鮭が冷蔵庫に入らないかもしれない」と思った時の恐怖。
なぜあんなにも新巻鮭に対して責任感を感じていたのやら。
どんな立ち位置だったのかしら?
そんなに鮭が好きだったのか?
とてもうろたえてしまったのをよく覚えています。
そして母が、
鮭をラップにくるんで、新聞紙にくるんで冷蔵庫におさめたとき、
魔法を見るような思いで眺めていたのです。
ごくごく当たり前の家事なのですが、
切ればデカい鮭も小さい冷蔵庫におさまるというのを
初めて知った瞬間でした。
自分ができないことを
さらりとやってのけられると、
本当に大人はすごい、と子どもは思うのかもしれません。
幼いころの記憶は、
時系列に並んでいないと言われています。
私は記憶の風景が社宅でのことか引っ越し後の一戸建てでのことかで
その当時、自分が何歳だったかがわかります。
改めて自分のアルバムを調べたところ、
四歳になる直前に引っ越しをしていました。
この鮭の事件は、引っ越す前の社宅でのことだったので、
四歳にはなってなかったことになります。
よく覚えていたものです。