義足のダンサーとアモーダル補完

コミックエッセイ『わたしはだんだんわたしになる 親子間の負の連鎖』より
スポンサーリンク

被虐待児にはクロスモーダル現象が起きやすい?

突然違うマンガをぶっこみましたが、ついてきてくださいね!(笑)

私、被虐待児だった人は、
クロスモーダル現象が起きやすい傾向があるのではないかと思っていて。

今のところ、ネット上にそういう論文は見当たらないのですが、
私の実感として。

このマンガを読んで、
「髪をとかしていることがなんで虐待なんだ?」
と不思議に思われる方もいると思います。

幼い頃の私は鋭敏な感覚を持っていたので、
他の人にはちょっとしたダメージでも、
私にとっては大きなダメージになっていました。

普通の感覚の人は、
鋭敏な人の感覚の世界は理解しにくいのでしょう。
私は母に、「痛い!」と訴えましたが
聞き入れてはもらえませんでした。

逃げ場がなかった私は、
今あるつらい現実に、
楽しかった経験や、まるで違う状況を重ねて、
現実を捻じ曲げる、
といったことをしてきました。

このマンガは、
乱暴に髪をとかされる痛みに耐えられず、
棚を作ったときの楽しかった思い出にすがって
その場を耐え忍んでいたシーンです。

思い出に浸る、というよりは、
覚えている情報を全部掘り起こして、
今、まさに棚に入って妹とお引越しごっこをしている、
くらいの強さでした。
棚を両手でつかんでいるのは、
強く髪をとかされるためグラつく身体を支えるためと、
棚をつかむことで「お引越しごっこ」の記憶がリアルに再現されるためでした。


ずっと怒鳴りつけられている時も、
だんだん頭に霞がかかったような状態になって、
実際に見えている怒鳴っている母親の像に、
まるで違う画像を重ねてその場をやりすごすようなことをしていました。

これって、クロスモーダル現象の訓練になっていたと思うんです(笑)

自分が望む画像を作る力は、
ちっちゃい頃から磨いてきた、というわけです。
これができなきゃ、生きてこれなかったので。

「コラージュ」の舞台で、
大前光市さんの足が見え、
舞台が水面に見えた、
という人はそんなにたくさんはいなかったと思います。

クロスモーダル現象と被虐待児の関連、
どなたか調べてくださいませんか~♪