デビュー作に校正ミス

この本のために書いた原稿の文字数は、実際に本になった文字数の倍以上あります。
特に一章は、書いたものを一度捨てて、もう一度最初から書き直しています。


自分がナレーションのレッスンを受けていたこともあって、
この本の朗読を自分でしてみたい、という思いがありました。
実際に朗読して、ひっかかる部分は朗読しやすいよう調整しました。
なめらか過ぎてさらさらと流れてしまいそうな部分は、
流れがコツンとぶつかるように文字を増やす、といったこともしました。

木にサンドペーパーをかけるとき、
手で木肌に触れて、小さなささくれを見つけてはサンドペーパーをかける、
といったことを繰り返します。

最後の最後まで、文章にサンドペーパーをかけるように、
原稿を仕上げようとした結果が、校正ミスの多い本となってしまいました。

本の中で一番表現に苦心したといってもいい「共鳴装置」の部分がハデに間違った場所に入っていたのを知ったときは、

本当に、
ホントウに、
泣けてきそうになりましたが、

取り返しのつかない失敗は、
失敗をネタに作品にして帳尻合わせするしかないですね。

初校にあった、
「キキララ」が「キラキラ」に勝手に変更されていたのも衝撃的でした。

オペレーターさんは善意でやってくれたのだと思いますが、
著者が誤入力している前提で変更しているわけです。
私としてはあまりいい気分はしませんでした。

オペレータがなおすのなら、勝手になおさず編集者に確認すればよかったでしょうし、
本文には「リトルツインスターズ」「サンリオキャラクター」というキーワードが入っていたので、
キキララを知らなくてもネットで調べればすぐわかったはずです。

ああ、でも、
私も思い込みで人の仕事をなおしてしまったことがなかったかというと、
今までなんどかやってきてしまった…と反省。

本は著者が原稿を書きおわった後も、
さまざまな人の作業が加わります。

本を書いて、
あらためて、
人の仕事も、自分の仕事も疑わないといけないと思いました。。。

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